郷土の史跡【徳本行者】の筆跡

茅ヶ崎の史跡から筆跡を見てみよう!

開運筆跡診断コーチの坂井日出夫です。

今日は郷土の史跡の筆跡第3回目です。今回も私の友人で、茅ヶ崎の歴史研究家であるH氏から大山街道沿いにある石碑、歌碑、句碑、書碑を撮影して送ってくれた「茅ヶ崎の西光寺」に保存されている「徳本行者の【南無阿弥陀仏】の石碑」筆跡診断します。どうぞご覧になってください。

沢山ありますので、少しづつご紹介していきます。

③徳本行者の石碑(西光寺)

③徳本行者と西光寺

徳本行者(徳本上人)とは?(ネットから入手したものです。)

江戸時代後期の浄土宗の僧。俗姓は田伏氏。号は蓮社誉。紀伊国日高郡の出身。徳本上人、徳本行者とも呼ばれた。27歳の時出家し、木食行を行った。各地を巡り昼夜不断の念仏や苦行を行い、念仏聖として知られている。

徳本上人の書かれた念佛「南無阿弥陀仏」は徳本文字と呼ばれ、大変縁起の良い文字として日本全国の石碑や書などに残されている。

ただひたすら「南無阿弥陀仏」を唱えて日本各地を行脚し、庶民の苦難を救った清貧の思想の持主です。

名号碑は、徳本上人が巡教された土地に多く建てられていますが、建立のねらいは、旅の交通安全、海上安全病魔退散、子育て、古戦場の慰霊等様々な人々の願いにそくしたものです。

 

それでは、【徳本行者の南無阿弥陀仏】の筆跡を診断してみましょう。

【筆跡特徴からみられる人物像】

《筆跡特徴》:《人物像キーワード》

・転折丸形 :創造性、人とのなごみ

・頭部長突出:指導者、抜きん出ている

・起筆ひねり:強い意志、我が強い

・はね強型 :粘り強い、責任感、意志が強い、苦労に苦労を重ねる人

・強連綿型 :集中力と忍耐力

・末広がり :安定繁栄、おおらかで安心感、困難に動じない、存在感

【徳本行者の人物像】

曲線で描かれた強連綿で、非常に長く、強いはねの筆跡が特徴です。

意志が強く、どんな苦労も自分が決めたことはやり抜いて行く人。

集中力と忍耐力が粘りのある筆跡に表れています。

多くの人々(大衆)に「なごみ」を与え、心に安心感をもたらす温かい大きな心の持ち主。

筆跡特徴の中で、強連綿の字を書く人は戦国武将の織田信長、宮本武蔵、維新の雄の坂本龍馬などがそれにあたりますが、曲線の多い強連綿の字は温かい包み込まれるような心の大きさを感じます。

実はこの徳本文字を臨書してみました。2日間悪戦苦闘しましたがなかなか書けませんでした。途中で実物を見に行きました。それでも難しいのは『無』の字です。

収穫は『南無阿弥陀仏』の6文字を書くことです。心の落ち着きをなんとなく感じました。歳のせいでしょうか?毛筆で書いてみました。

今日は私にとっては特別な筆跡に思えた『徳本文字』でした。筆跡診断士になりたての時、私の師匠である日本筆跡診断士協会の森岡恒舟会長から、「筆跡診断士はどのような字でも診断できるように常に研究を怠らないように」と指導を受けたことを思い出しました。

次はまだ決めていませんが、友人から提供して頂いた郷土の史跡の筆跡を診断します。楽しみお待ちください。